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【コラム7】 千載一遇のチャンス

内部統制が、殆どの企業では、評価のフェーズに入ってきていることと思います。今回の内部統制の背景が金融商品取引法によるものとしても、今後の企業の在り方を再考させられることがいろいろとありました。

企業の基本的な業務として販売や購買、在庫がありますが、それ以外でも人事、財務なども含めてリスクの洗い出しをしてきたと思います。もちろん財務諸表の虚偽記載のリスクを明確にするのは当然なのですが、それ以外にも事業上の様々なリスクも併せて浮き彫りになってきたかと思います。

リスクの抽出については、自分たちの業務の鍵となるポイントがあり、そしてそこには発生させてはいけないリスクが存在し、そのリスクを抑えるキーとなるコントロールとしてどんな活動を現在しているか、またはどんな活動をしなければいけないかということを、関連する方々の参画を得て議論を重ねてこられたことと思います。そして、皆さんが日頃おぼろげに危険と感じていたことを明確にすることにより、経営者から従業員までリスクの捉え方を標準化することが出来たのではないでしょうか。

抽出したリスクには、様々な側面があり、キーとなるポイントはそれぞれ担当する業務によって、「安全管理」であったり「取引業者の管理」であったりするわけです。そのようなことを従業員の皆さんが業務の効率化とバランスをとることを含めてしっかり理解していくことで、体質が骨太になり改善への展開が容易になります。これを皆さんが実感できるかどうかが大きな鍵になると感じます。このことは、販売や利益の確保に好影響を与えるだけでなく、リスクに備えていることを実証することによって、顧客満足向上はもとより、利害関係者からの信頼の向上、ひいては企業の社会的責任を果たすことにつながっていきます。

どうかこの機会を、会社を変革する一大プロジェクトとしてお取り組み頂き、全社一丸となって業務上の様々なリスクに立ち向かって下さい。

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